専門家に聞く「来年、22卒の就活はどうなる?」【座談会シリーズ第二弾】

2020年9月3日キャリア

こんにちは!コロナウイルスの影響で、リーマンショック並みの「就活氷河期」が来るのではないかと危ぶまれている日本。

これから就活を始める大学生は、不安でたまらないですよね。
今回は、就活本番を来年に控えた大学生3人が、「後悔の無い就活を送るには?」をテーマに、法政大学 キャリアデザイン学部教授の田中研之輔先生にお話を伺いました。
「やっぱり就活氷河期になるの?」「新卒でどのような会社に入るべき?」など、22卒のための重要な就活情報を、ぜひ読んでみてください。

田中 研之輔先生の授業・プロフィール - Schoo(スクー)
田中 研之輔 たなか・けんのすけ 
UC. Berkeley元客員研究員 University of Melbourne
元客員研究員 日本学術振興会特別研究員SPD 東京大学 博士:社会学。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。 専門はキャリア論、組織論。<経営と社会>に関する組織エスノグラフィーに取り組んでいる。著書25冊。『辞める研修 辞めない研修–新人育成の組織エスノグラフィー』『先生は教えてくれない就活のトリセツ』『ルポ不法移民』『丼家の経営』『都市に刻む軌跡』『走らないトヨタ』、訳書に『ボディ&ソウル』『ストリートのコード』など。ソフトバンクアカデミア外部一期生。専門社会調査士。社外取締役・社外顧問を18社歴任。新刊『プロティアン―70歳まで第一線で働き続ける最強のキャリア資本論』。最新刊に『ビジトレ−今日から始めるミドルシニアのキャリア開発』

▼22卒の座談会メンバー
東京農業大学3年 正木佑磨
上智大学3年 須賀田香帆
東京農業大学3年 大森泰河

来年、22卒の就活はどうなる?

須賀田:現在の経済の様子は、リーマンショックの時とよく比較されますよね。来年の採用状況は、リーマンショックの時と比べ、どのようになるのでしょうか?

田中教授:確実にリーマンショックの時より苦しくなると思われるよ。
なぜかというと、リーマンショックの時は、主に金融系がダメージを受けて、その余波で他の企業もダメージを受けた。
しかし、活気のある企業も数多く存在していたので、その後のV字回復を支えることができていた。
アメリカと比べると、日本は苦しかったものの、まだ状況は良かったほうだった。

しかし、今回のコロナショックは、業種を超えてダメージを受けている。局所的にではなくね。
なので、既存のビジネスモデルを変革しない企業に関しては、いったん採用を絞る方向になると思うよ。

大森ますます不安になってきました。どうしよう・・・。

田中教授:けれど、焦る必要はないんだよ。
その理由は、
まず、コロナショック以前の採用のブームとして「通年採用化」「第二新卒との一括採用化」が進められていたことがあるよね。
つまり、大学を卒業して半年~1年立っているものを、区別せずに採用するという文化が生まれつつある。

だから、来年就活がうまくいかなくても、その次の年にもチャンスはあるわけだし、もっと言えば、通年でチャンスがある。

無理に業界的に厳しいところに踏み込んでいくよりは、今はしっかり業界を分析して、流れを読むべきだと思う。
例えば、うち(法政大学)の学生にもいるんだけど、「客室乗務員になりたい」という夢を持っている子が、1年目から飛び込むのは、違うと思うよ、と。
しっかり力を付けていけば、今後その夢がかなえられる時がくるので、まず自分の行く先を分析することが大事。

須賀田:では、来年は完全買い手市場で、就活生は涙目なのでしょうか・・・・

田中教授:もちろん、採用を増やす企業もあるよ。ECやIT系の企業は特にその傾向があると思う。

しかし、全体として求人は減ると思うから厳しいことには変わりない

受ける業界をしっかり分析して臨むことが大事だね。

大切なのは、今回だけでなく、今後も、このように不況になることは考えられるということ。日本は震災が多いし、たとえば大地震が起こったりね。

このような状況下で、キャリア選びに重要なのは「組織に自分のキャリアをまかせっぱなしにしない」ということ。

だから、どんな状況になっても、自分の生活くらいは稼げるような選択をしておくことがおすすめ。例えば副業でもいいし、手に職、でもいい。

リーマンの時は、「終身雇用モデル」にすがっていた。なので、「新卒でいい企業に入れなかったら終わりだ」という空気があったけど、今は違うよね。

正木:終身雇用というよりも、転職を繰り返す人が多い時代になりました。

田中教授:そう。今の社会では、転職はネガティブにはとらえられないよね。

会社にこだわりすぎず、どのようなキャリア・経験を積んで社会に出るかを考えると、後悔のない就活が遅れると思うよ。

まとめ
・就活はリーマンショック時よりも厳しくなる
・採用を増やす企業もある
・組織に自分のキャリアを預けない選択をする
▼座談会シリーズ その他の記事はこちら

「21卒の就活、どうなってるの?」【座談会シリーズ第一弾】

「来年ねらい目の企業、危ない企業は?」【座談会シリーズ第三弾】

「22卒は今、何をすべき?」【座談会シリーズ最終回】

2020年9月3日キャリア

編集担当者 青山裕香